いよいよ運命のドラフト会議 「大学ビッグ3」に注目
プロ野球の新人選択会議(ドラフト会議)が27日午後5時からグランドプリンスホテル新高輪(東京都港区)で行われる。注目を集めているのは東海大の菅野智之(22)、東洋大の藤岡貴裕(22)、明大の野村祐輔(22)の投手「大学ビッグ3」。いずれも即戦力として期待され、藤岡、野村は1位指名が競合する可能性大だ。(プロ野球取材班)
■「MAX157キロ」東海大・菅野
右の本格派の菅野は最高球速157キロの直球と縦・横のスライダー、カーブ、フォークを操る。「3人のうち、ここ一番で三振が取れるのは菅野」と西日本の球団のスカウトは評価する。
巨人・原監督のおいに当たるが、「結果として原監督のおい、(父)貢さんの孫というだけ」と清武英利・同球団代表。「将来の巨人を支えられる逸材で、(ドラフト候補の中で)数値評価してもナンバーワン」と1位指名を早々に決めた。
他に指名へ踏み切る球団については「あっても1チームくらい」と前出のスカウトはみる。
■「即戦力左腕」東洋大・藤岡
今春東洋大を大学選手権連覇に導いたのが藤岡。球速も制球力もある左腕に1位指名を公言するロッテの松本尚樹・編成統括は「柔らかさと強さを兼ね備え、何が何でもほしい」と言葉に力を込める。
だが、即戦力の左投手はどの球団にとっても魅力的だ。「6、7球団競合する可能性がある」と松本統括も覚悟する。
■「30勝&300K」明大・野村
東京六大学で史上7人目の30勝と300奪三振を達成した右腕が野村。1位指名を予定する広島の苑田聡彦スカウト部長は「ボールに速さもキレもある。ローテーションに入り、(今季入団の)福井と競いあってほしい」と若き先発二本柱の形成を夢見る。
明大の先輩・星野監督が率いる楽天なども獲得に興味を示している。
高校生では東海大甲府の高橋周平内野手(17)が注目を浴びる。大リーグ・ブレーブスの大屋博行・国際スカウト駐日担当は「大学4年と比べても見劣りしない体力とハート、打撃技術があり、体も強い。すぐ1軍で使える」とみる。
宮崎日大の右腕・武田翔太投手(18)の評価も高い。「直球の角度とカーブ、スライダーなどの変化球がどれも一級品」と大屋スカウト。「将来性があり、同じ九州で地元」とソフトバンクの田口昌徳スカウトも熱い視線を送る。
【12球団1位指名予想】
中日:高橋周平(内・東海大甲府)/ヤクルト:高橋周平(内・東海大甲府)/巨人:菅野 智之(投・東海大)/阪神:伊藤隼太(外・慶大)/広島:野村祐輔(投・明大)/横浜:藤岡貴裕(投・東洋大)
ソフトバンク:武田翔太(投・宮崎日大)/日本ハム:藤岡貴裕(投・東洋大)/西武: 藤岡貴裕(投・東洋大)/オリックス:中後悠平(投・近大)/楽天:野村祐輔(投・明大)/ロッテ:藤岡貴裕(投・東洋大)