“ペレ2世”ネイマール、鮮やか切り返し!芸術先制弾!…クラブW杯

 ◆トヨタ・クラブW杯準決勝 柏1―3サントス(14日・豊田スタジアム) 南米代表サントス(ブラジル)のブラジル代表FWネイマール(19)が、初登場となった準決勝の柏戦で衝撃のゴールを披露した。0―0の前半19分、鮮やかなフェイントで柏の守備陣を翻弄し、左足の先制弾で3―1の勝利に貢献した。サントスは15日に行われる準決勝のもう1試合、バルセロナ(スペイン)―アルサッド(カタール)戦の勝者と18日の決勝(いずれも横浜国際)で対戦する。

 ブラジルの超新星ネイマールが初上陸の日本でいきなり真価を発揮した。前半19分。鮮やかな切り返しだった。ペナルティーエリア手前やや右で同国代表MFガンソのパスを受けると、細かいステップで一度外側へ流れ、逆に内側へ切り返すフェイント。柏のキャプテン、MF大谷をかわした。スパイクの左足内側に日本国旗と「不敵」の漢字の文字。右足内側にブラジル国旗の刺しゅうを入れて挑んだ一戦。その“日本側”の左足で先制ゴールを放り込んだ。

 「このスタジアムでいいゴールを決められてうれしい。ファンの期待に応えられたね」。両手を天へ向けて見上げ、歓喜都道府県別で約5万6000人と、最もブラジル人の登録者数の多い愛知県。その豊田の地で地元サンパウロのようなサンバで応援したファンへ感謝した。

 立ち上がりの5分に左ポスト直撃のシュートで柏を翻弄。相対したDF酒井は「1人で止めるのは難しかった」と3人がかりの連携で高速ドリブル阻止に奔走。試合後にそれを聞くと「酒井はすごくいい選手だと思うよ。何度もやれば僕のことも止められるよ」と余裕の対応。ラマーリョ監督(56)は「フィニッシュの能力。その差が結果に表れた」とたたえた。

 12歳で代理人が付き、これまでにオファーを受けたのは、チェルシーマンチェスターU、アーセナルインテル、ACミラン、Rマドリード、そして今大会最大のライバル、バルセロナ。提示移籍金は約6000万ユーロ(約60億円)にまで及んだ。それでも、11月9日に「2014年W杯までサントスでプレーする」と残留を明言。指揮官は「今大会や国で経験を積み、母国でのW杯までいい準備をし、その後移籍するのがいいタイミング」と後押しする。

 母国では「94年に死亡した世界的F1レーサー、アイルトン・セナの後を継ぐ国民的英雄になるだろう」と言われ、今やサッカーの枠を超えて国宝的存在。しかし、昨年8月10日の米国戦で初招集されたフル代表では、Aマッチ通算15試合、8得点でも世界のタイトルはない。「これはただの一歩でしかない」。初の世界一を冷静に見据えている。

 ◆ネイマール・アラカルト
 ▽生まれ 1992年2月5日、サンパウロ州モジダスクルーゼス。19歳。生まれて間もなく一家で同州の港町サントスへ引っ越し。
 ▽家族 父・ネイマール・サントスさん(46)は元プロ選手(FW)。クリチバなど中堅クラブを渡り歩いた。母・ナジーネさん(46)、妹・ラファエラさん(15)。今年8月24日に長男ダヴィルッカくん誕生。長男の母親(17)とは結婚せず別離し、母・ナジーネさんが子育てしている。
 ▽宗教 キリスト教福音派(毎月、教会に約70万円を寄付している)。
 ▽趣味 テレビゲーム(サッカー)、ビリヤード、インターネット。
 ▽憧れ 元ブラジル代表FWロマリオ。FWロビーニョ(ACミラン)、ロナウジーニョフラメンゴ)。
 ▽CM王 母国でナイキ、パナソニックなど大手7社のものに出演。
 ▽サイズ 174センチ、65キロ。