<サッカー>中国チーム監督の岡田氏「バルセロナ破りたい」

サッカー前日本代表監督で、中国スーパーリーグ杭州緑城の監督に就任した岡田武史氏(55)が16日、東京都内で取材に応じ、「やるからにはACL(アジア・チャンピオンズリーグ)に出て、クラブワールドカップ(W杯)でバルセロナ(スペイン)を破りたい」と話した。

日本人がアジアの1部リーグで監督を務めるのは初めて。15日に現地で契約し、期間は来年11月末まで。10年のW杯南アフリカ大会以来の現場復帰に「浪人中、教育や環境などの仕事をしたが、自分の無力さを感じた。人生すべてかけれるかと言えば、かけられない。自分が世の中の役に立てるのはサッカーだと感じた」と語った。

 来季に向け、Jリーグの2クラブ、杭州緑城以外の中国のクラブなどからも就任要請があったという。杭州緑城を選んだ理由を「荒削りだがバイタリティーを感じた。アジア全体のレベルを上げないと頭打ちになり、(日本が)世界で勝てなくなる。中国は世界でキーになる国。それを肌で感じたい。理屈ではなく『何か、ここだな』という感覚で決めた」と説明した。

 12月下旬に現地入りし、練習試合を通じてチームの戦力を見極める。来年3月の開幕に向け、2月ごろには日本で合宿を行うという。【江連能弘】