山口、12年ぶり千葉復帰…G大阪

G大阪の元日本代表DF山口智(33)が、J2千葉に完全移籍することが25日、決定的になった。01年に市原(現千葉)から移籍し、在籍11年間は現役では日本代表MF遠藤と並んで最長。ベテランが、古巣で再スタートを切る。

 山口は今季、最終節まで優勝を争ったG大阪で、レギュラーとしてリーグ戦30試合に出場。今季限りで退任した西野朗監督(56)が「ガンバの攻撃的なサッカーでは、DFにも守備以外のことも求めてきた。攻撃の起点という意味で、山口は代わりがきかない」というほどの存在だった。しかし、クラブは新スタジアム建設の資金繰りなどを理由に、5000万円から約30%減となる3500万円(推定)の大幅減俸を提示していた。

 山口は「それでもガンバに愛着がある」と語っていたが、今季J2で6位に終わり、J1昇格へ立て直しを図る千葉を始め、複数のクラブが獲得を打診。年俸面ではG大阪には及ばなかったが、戦力として強く求められたことで、最終的に千葉移籍の道を選んだ。G大阪を強豪クラブに押し上げた功労者のひとりが、あえて逆風を進む。