本田、ラツィオ移籍は破談

ロシア紙スポーツ・エクスプレス(電子版)は20日、CSKAモスクワの日本代表MF本田圭佑(25)獲得に動いていたセリエAの名門ラツィオとのクラブ間交渉が、合意できないまま終了したと報じた。

 現在、セリエAで3位と、5年ぶりのCL進出に向け好調なラツィオは、移籍金として1200万〜1300万ユーロ(約12億〜13億円)を用意。11日からクラブ幹部2人がモスクワ入りし、本田の代理人と合意。本田サイドは300万ユーロ(約3億円)といわれる年俸のダウンにも応じる方向だったという。

 20日付のイタリア紙コリエレ・デロ・スポルトは「交渉はいい段階にあると思われ、締結の可能性もある」と報道。ラツィオ側は、移籍金のほか、スペイン人DFガリード(26)ら即戦力をトレード要員として、提示したとされるが、本格交渉は不調に終わった。

 ◆本田の移籍騒動 CSKAモスクワ入団から1年が過ぎた昨冬には、リバプールマンチェスターC、アーセナルといったプレミアリーグの有力クラブが次々に挙がった。現在、右膝半月板損傷からのリハビリ中のため、昨年11月を最後に欠場しているが、ラツィオのほかパリSG、マンチェスターUという名がささやかれ、注目度の高さは変わらない。

 ◆ラツィオ 1900年創設。本拠オリンピコ競技場は7万3000人収容で、同じローマを本拠にするASローマと共用。クラブ名は本拠のラツィオ州ローマ県の州名から。ローマとのダービーマッチセリエA屈指の盛り上がりを見せる。今季開幕前にFWクローゼ、シセを獲得する大型補強を行い、攻撃的サッカーで12年ぶりの優勝を目指している。セリエA優勝2回、イタリア杯優勝5回。