全日本プロレス非常事態 全タイトルが他団体流出

 23日の全日本プロレス「2011 プロレスLOVE in 両国 Vol.13」東京・両国国技館大会では、8500人を動員。三冠ヘビー級、世界タッグ、世界ジュニア、アジアタッグの4大タイトルマッチで全タイトルが他団体に流出するという非常事態が起きた。

 世界ジュニアヘビー級選手権試合ではDDTのケニー・オメガが王者・KAIに2連勝。新日本プロレスのIWGPジュニアタッグ王座を共に獲得したゴールデン☆ラヴァーズのパートナー、飯伏幸太の目の前でメジャーのシングルタイトルを初めて巻いた。
 9.11後楽園でのジュニアリーグ公式戦ではKAIに勝利しているオメガ。リベンジを狙うKAIは、断崖式のLATや垂直落下式ブレーンバスター、投げ捨てジャーマンなど、頭を狙ったエゲつない攻めを容赦なく繰り出すが、2発目のスプラッシュプランチャをオメガがヒザ剣山でブロック。ここで試合の流れを変えたオメガが雪崩式1発を含む計3発のクロイツ・ラスで3カウントを奪取した。
 試合後、リーグ戦でオメガに勝利している稔が次の挑戦者に名乗りを上げるも、オメガは「ベルトに挑戦したければDDTに来い」と上から目線で挑発。「ももクロがまた全日本のリングに来るなら、全日本のリングで防衛戦をやってもいい」と無謀要求を突きつけた。

 アジアタッグ選手権試合では、大日本プロレス関本大介岡林裕二組が、王者組のesこと真田聖也、征矢学組を倒し王座返り咲き。3月、6月に続く3度目の両国決戦で、グレート小鹿社長ゆかりのベルトを再びその腰に取り戻した。
 ベルト奪回に燃える関本組は、開始5分も経たずに大技の眉山を敢行。安定したチームワークと圧倒的なパワーで試合を終始優勢に進めると、4人の中でキャリアがもっとも浅い岡林がここぞという場面で大爆発。征矢のデスバレーボムをカウント2ではね返し、ダブルのブレーンバスターで2人まとめて投げつけると、正面&延髄へのラリアット3連弾からパワーボム、ダイビングボディープレスで征矢から3カウントを奪取した。
 試合後、客席から「大日本」コールが起こる中、関本は内田社長に向かって、11.19後楽園で開幕する「世界最強タッグ決定リーグ戦」への参加を表明。ホームリングである大日本プロレスの「最侠タッグ」共々、チャンピオンとしてタッグリーグ戦を盛り上げていくことを予告した。