<訃報>鳴戸親方59歳=元横綱・隆の里

 日本相撲協会は7日、大相撲の元横綱隆の里鳴戸親方=本名・高谷俊英(たかや・としひで)、青森県出身=が同日午前9時51分、福岡市内の病院で死去したと発表した。死因は急性呼吸不全。59歳だった。葬儀の日取りは未定。

鳴戸親方九州場所に備えて10月下旬に福岡入り。日本相撲協会などによると糖尿病やぜんそくなどの持病があり、数日前から体調不良を訴えていた。6日夕方に39度の発熱があり、部屋関係者が病院に運び、夜には集中治療室で治療を受けるほど容体が悪化していたという。8日に福岡市内で臨時の理事会を開き、部屋の継承問題などを話し合う方針。

 鳴戸親方は今年10月以降、週刊誌で弟子を角材で殴打したなどと報じられ、相撲協会から事情聴取されていたが、同協会広報担当者は「(自殺や)事件性は100%ない」と説明した。

 二子山部屋に入門し、68年名古屋場所初土俵。糖尿病を克服して83年名古屋場所後に第59代横綱に昇進した。千代の富士と優勝を争うライバル関係を築き、当時大ヒットしたドラマから「おしん横綱」と呼ばれた。優勝4回。引退後は年寄・鳴戸を襲名、89年に鳴戸部屋を起こした。【上鵜瀬浄、大島祥平】