早大 名門再建の切り札 増保輝則新監督就任へ 

大学選手権優勝15度を誇る早大ラグビー部の辻高志監督(34)が今季限りで退任し、早大OBで元日本代表WTBの増保輝則氏(39)を後任監督として起用する方向でOB会(早大ROB倶楽部)と大学側が調整していることが12日、分かった。


 2月上旬に予定されている大学4年生の送別会で正式発表される見込み。W杯に3度出場した増保氏に名門復活を託すことになる。

 早大のOB会は2季指揮を執った辻監督を退任させる方針を固めた。

 辻監督は10年度に中竹竜二前監督(38)の後を受け就任。初年度はNo・8有田主将(現コカ・コーラウエスト)や元日本代表SO山中副将(出場停止中)らを擁し対抗戦を制しながら大学選手権決勝で帝京大に敗戦。今年度は対抗戦2位で、大学選手権は2回戦で関東学院大に屈した。春先にケガ人が続出した影響でチームをまとめきれなかった。OB会は、再建のため指揮官交代が必要との結論に至ったようだ。

 後任には切り札を投入する。複数の関係者によると、現在早大ラグビー部のアドバイザーを務める増保氏に白羽の矢を立てた。

 同氏は早大2年で日本代表に初選出され47キャップを獲得した名WTB。卒業後は神戸製鋼に入社。04〜06年度には神戸製鋼の監督を務めた。国際試合、社会人での経験が豊富な上にアドバイザーとしてチームの内情を熟知していることから招へいが固まった。