清武、発熱でU―23グアム合宿離脱 成田で足止め

【グアム15日】ロンドン五輪を目指すU―23日本代表はキャンプ地に到着し、7泊8日のトレーニングキャンプをスタートした。ただ、この日の出発直前に、日本代表も兼ねるMF清武弘嗣(22)が発熱で一時離脱が決定。成田空港から出発する代表一行から離れ、千葉県内の病院で検査を受けた。体調が回復し次第、途中合流の可能性もあるが、年始の始動早々から、痛い主力の離脱となった。

 2012年の滑り出しは、いきなりつまずいた。気温1度の成田空港から、空路で3時間30分かけて到着したグアムは気温30度。コンディション調整にうってつけの常夏の島にはしかし、清武はいない。関塚ジャパンに4か月ぶりに合流したエースが、わずか1日で離脱してしまった。

 14日に成田市内のホテルに集合すると、夜になってチームドクターに発熱を訴えた。体温は38度まで上昇し、出発の朝になっても回復せず。そのままチームを離れ、千葉県内の病院に向かった。グアム空港に降り立った関塚監督は「千葉県内の病院で静養している。今の時点では、(途中合流できるかは)分からない」と厳しい表情を見せた。

 待ちわびた合流だった。昨年6月の五輪2次予選・クウェート戦は1得点1アシスト、9月の同最終予選・初戦のマレーシア戦(2―0)も全得点に絡む活躍で、右MFとして欠かせない存在となっていた。だが、A代表のザッケローニ監督の目にも留まり、A代表デビューとなった8月の日韓戦で、いきなり2アシスト。11月のW杯予選メンバーにも招集され、五輪予選の11月22日・バーレーン戦(2―0)、27日・シリア戦(2―1)は清武抜きの戦いを強いられ、ともに辛勝だった。

 五輪予選2試合が行われる2月も、A代表は29日にW杯予選ウズベキスタン戦が行われる。ただ、「今回は五輪予選を優先してほしい」とザックが譲歩する形で、昨年9月以来の合流がかなったばかりだった。インフルエンザの検査は陰性で、C大阪関係者は「そんなにたいしたことはないようだ」と話しており、熱さえ下がれば、途中合流できる可能性もあるという。「早く来てほしいです」とMF東。選手も指揮官も、エースの合流を首を長くして待っている。