【菊花賞】オルフェーヴルが三冠達成 史上7頭目の快挙

 第72回菊花賞(23日、京都11R、GI、3歳オープン、馬齢、芝3000メートル、1着本賞金1億1200万円=出走18頭) 池添謙一騎手騎乗の1番人気オルフェーヴル(牡3歳、栗東池江泰寿厩舎)が完勝。史上7頭目三冠馬に輝いた。タイム3分2秒8(良)。

2馬身半差の2着に2番人気ウインバリアシオン、さらに1馬身3/4差の3着に3番人気トーセンラーが入った。

 「圧巻」の内容で、オルフェーヴルが大偉業をやってのけた。

 レース序盤は5番人気フレールジャックが引っ張る展開。中団馬群の外めを進んだオルフェーヴルは、課題だった「折り合い」に不安を覗かせるも、鞍上の池添騎手になだめられながら追走した。

 そのオルフェーヴルをマークする形で進むのが出走馬で唯一、オルフェーヴルに土をつけた経験があるトーセンラー。三冠阻止の筆頭格・ウインバリアシオンは最後方で末脚を温存した。

 前半1000メートル通過は60秒6。その後ややペースダウンすると、2周目3コーナーの坂越えに差し掛かったときには、馬群は一気に凝縮した。そこからただ1頭、別次元の動きを示したのがオルフェーヴルだった。

 2周目から折り合いもピタリと付いたオルフェーヴルは、鞍上の手綱が微動だにしないまま、3コーナー過ぎから外めを徐々に進出。抜群の手応えを残して直線を迎えた。

 そこからはまさに独壇場。直線早々と先頭に躍り出ると、必死の形相で追いすがる後続を尻目に、その差をグングンと引き離した。残り200メートル過ぎてセーフティーリードを築きあげると、最後は手綱を抑える圧巻の内容。三冠馬にふさわしい勝ちっぷりで、ラスト1冠のタイトルも手中に収めた。

 オルフェーヴルは父ステイゴールド、母オリエンタルアート、母の父メジロマックイーンという血統。通算成績10戦6勝。重賞は11年スプリングS(GII)、11年皐月賞(GI)、11年日本ダービー(GI)、11年神戸新聞杯(GII)に続く5勝目。池添謙一騎手、池江泰寿調教師はともに菊花賞初制覇となった。