栗原、残留へ「カープで優勝」…広島

広島・栗原健太内野手(29)が今季取得した国内FA権を行使せずに残留することが濃厚となった。14日、マツダスタジアム内で球団と2度目の交渉に臨み、FA宣言の可能性を示唆した初交渉から一転、残留に前向きな姿勢を見せた。17日にも行われる3度目の交渉で球団に意思を伝えるとみられる。

 3日前と違って晴れやかな表情だった。11日の交渉後には涙ぐみながら「(行使するか)五分五分。球団と温度差はあります」と訴えていた栗原。時折笑顔を浮かべて「球団の思いが伝わりましたし、すごくいい話し合いができた。決定ではないですけど、(残留を)前向きに考えていきたい。カープで優勝したいというのが一番にあるので」と力強く言い切った。

 また条件提示はなかったが、わだかまりはなくなった。約1時間の話し合いで球団から強く慰留され、心が動いた。「ここまでチームを引っ張ってくれた。これからもお願いしたい」と訴えたという鈴木球団本部長は「本音で思うことを話し合えた」と手応えを十分に感じ取った。

 決着の日は近そうだ。全試合に出場した今季、打率2割9分3厘、17本塁打、87打点の数字を残した栗原は「決断はできるだけ近日中にしたい。この前より思いは伝わっていますし、この次はいい方向にいくんじゃないですか」と約束した。通算153本塁打の主砲は、来季もカープのユニホームを着そうだ。