<巨人>清武前代表を提訴へ 「取締役として忠実義務違反」

プロ野球・巨人の人事をめぐり、清武英利前球団代表兼ゼネラルマネジャー(61)が渡辺恒雄球団会長(読売新聞グループ本社会長・主筆=85)を批判し、解任された問題で、巨人が清武氏を相手取り、損害賠償を求める訴えを起こすことが27日、分かった。

関係者によると、清武氏が11日に記者会見を開いたことや、コーチ人事構想を公表したことなどが、巨人の取締役としての忠実義務違反で不法行為に当たるとして訴訟を提起する方針。親会社の読売新聞グループ本社が訴訟に直接関わるかや、提訴の時期などは検討中という。

 また、27日に渡辺会長が清武氏を名誉毀損(きそん)などで訴えると一部で報じられたことについて、読売新聞東京本社の広報部は「現時点ではお答えできません」とした。

 一連の騒動では、清武氏が25日の会見で訴訟を起こすことを表明。解任が不当として損害賠償を求めることや名誉毀損を検討している。巨人側の対応について、清武氏の代理人、吉峯啓晴弁護士は「そんな手段(訴訟)を取らざるを得ないほど追い込まれているのではないか」と話した。【立松敏幸】