下柳、楽天決定!再び星野政権で輝く「使える、使えないは別として…」

 楽天が昨年オフに阪神を戦力外になった下柳剛投手(43)を獲得する方針を固めたことが4日、わかった。現在、久米島で行われている春季キャンプにテスト生として参加している下柳は、ブルペンで初めて捕手を座らせて本格投球。変化球を交えて79球投げ、首脳陣から高評価を得た。

 現役続行を望み、新天地を模索していたベテランが、朗報をつかんだ。下柳はブルペンで、テスト後初めて捕手を座らせた。星野監督、佐藤投手コーチも見つめる中、変化球を織り交ぜながら黙々と投げた。

 投球後に取材に応じた星野監督は「オレはわからん。ヨシに聞いて」と一言。その「ヨシ」こと佐藤投手コーチは「悪くはなかった。左の先発、ウチは少ないし、獲ってもいいかなあとは思う。6回までは持つんじゃないか。あとは会社(球団)の判断だけどね」と現場サイドとしての合格点を出した。

 現状、チームの支配下登録人数は63人。65人で開幕させたいチーム事情を考慮しても、人数的には余裕がある。さらに「昨シーズン後半、1軍に上がれなかった時期があったみたいだけど、本人はできるということだった」(佐藤コーチ)という本人の強い意志をかんがみ、球団は獲得する方針をこの日までに固めた。

 下柳は2005年に15勝を挙げ最多勝を獲得。その後も先発として活躍したが、昨年は0勝2敗と振るわずに戦力外通告を受けた。阪神時代に師弟関係だった星野監督は「本当によく練習する。使える、使えないは別として、あの練習を若いやつらに見せたい」と、これまでもその練習態度を高く評価していた。今季44歳になる男が、杜の都で再起を期す。