サッカーU―23日本代表、きょうシリア戦 天国か地獄か

■東、五輪へ「勝って帰る」

 日本にとってシリア戦は、天国と地獄の分かれ道になるといっても過言ではない。勝てば2位以下に勝ち点差6をつけて五輪出場権をほぼ手中にするが、負ければシリアに勝ち点で並ばれて2位に転落。自力での予選突破が消えることになる。


3試合を終えて日本は3勝の勝ち点9で、シリアは2勝1敗の勝ち点6。得失点差は日本の5に対してシリアは3で、総得点は6で並んでいる。スコア次第で状況は変わるが、最少失点差で敗れても日本は2位に転落。シリアとの直接対決が終わるため、自力での予選突破はなくなる。

 東(大宮)が「絶対に負けられない。勝って日本に帰りたい」と必勝を誓い、権田(FC東京)が「負けたらとネガティブに考えず、勝ったらとポジティブに考えたい」と意気込むのも、勝敗が分ける意味の大きさを理解しているからだ。

 他力頼みほどもどかしいものはない。勝ち続けさえすれば目標達成が可能な自力と、いくら勝ち続けても目標達成がままならない他力。3連勝スタートで握った自力で予選を突破できる権利を手放すかどうかの戦いがシリア戦となる。

 「勝てば五輪出場がほぼ決まるので、ベストを尽くして絶対に勝ちたい。次のシリア戦はこれまでで一番大事な試合となる」と永井(名古屋)は力を込める。関塚監督が「天王山」と見定める大事な一戦に、若き日本代表が挑む。(奥山次郎)